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金子修介「みんなあげちゃう」雑感

金子修介「みんなあげちゃう」1985年公開 U-NEXT 公開当時に劇場で見た筈だが殆ど忘れていた。 ヒロイン・浅野なつみにサインを貰ったような朧げな記憶があるのだが、この記憶が確かなら、アルバイトをしていた池袋北口にっかつで舞台挨拶があり、事務室で待機中か登壇前にサインを貰ったのだろう。 ロマンポルノではなく、R指定の一般映画の筈だが、浅野なつみは序盤から脱ぎまくり。

内山拓也「佐々木、イン、マイマイン」雑感

内山拓也「佐々木、イン、マイマイン」U-NEXT 結局22年4月も一度も映画館に行かず、月末で失効するU-NEXTのポイントがあったので、ポイントを使って鑑賞。宇多丸さんがけっこうホメていた事は覚えているが、どういう風にホメていたかは全く想い出せない。 初見の感想としては、うまく言葉で言えないが、生理的にノレなかった。 藤原季節(悠二)の台詞の言い方(特に序盤の感情を乗せる台詞)が、あまり上手く感じられないと言うか、例の自然にやろうとする演技が一周してどこかひっかかる感じ、のように感じられ、この小さな違和感のような感覚が結局最後まで続いた。 泣いている赤ん坊を抱いて悠二がふいに涙を流す長いショット(おそらく最重要ショット)。 自分に子供がいる人はなにかしら動かされるショットなのではないかと想像するが、子供を持たない僕は、自分が大人になってからは、赤ん坊の泣き声は生理的に不快という感情しか湧き上がってこない。6歳年下の妹が赤ん坊だった頃の泣き声は不快に感じた記憶はないが、自分の子供や自分の身内の子供の泣き声はそれほど気にならないのだろうか。いずれにせよ子供の誕生は間違いなく青春の終わりの具象であり、このショットは、見る者に子供がいるかどうか、または将来子供を持つ事を強く現実的に強く意識しているかどうかで、全く受け止め方が異なるショットになる気がする。 根本的な疑問として、友人が高校の教室で服を脱いで全裸になるのを囃し立てて見る事は、そんなに楽しい事なのだろうか? もしあの教室にいたら、僕は囃し立てには参加せずに見て見ぬふりをするか、もしくは、黙ってひとりで教室から出て行ったような気がする。もう少し上の年齢で、例えば大学3年のサークルの海辺の夏合宿で、さんざん酒を飲んだ上で、その場に女子部員もいて、なにかとんでもない展開になる予感がなきにしもあらずな状況なら、囃し立てるのも、自分が脱ぐのも辞さない気はするのだが、そうなると全然意味は違ってきてしまう。つまり、佐々木が全裸になる事に性的な意味はなく、むしろ、脱ぐ事にどういう意味もない程に無意味(男子高校生的無意味な馬鹿騒ぎ)の象徴でしかない、という事なのだろう。 もっとつっこんで考えると、佐々木というキャラは、あんな風に裸になるが、あえて性的な行動から遠ざけられている、という解釈も可能かもしれない。男4人のうち2人は結婚し...

John Hughes「ブレックファスト・クラブ」雑感

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John Hughes「ブレックファスト・クラブ」1986年日本公開(1985年制作) 通算4〜5回目の鑑賞だが、何度観てもこの作品を心底からは好きになれない要素が2つある。 ひとつは不良男・Judd Nelsonのルックス。 アクが強すぎる顔、デカすぎる鼻がどうにも生理的にダメ。 脇でたまに映るだけなら良いのだが、集団をかきまわして物語を動かすメインパートで、クロウスアップもたくさんある。クロウスアップ(特にアオリのクロウスアップ)はキツい。 もうひとつは最後にとってつけたように2組がカップルっぽくなる着地。 Molly RingwaldとJudd Nelsonはまだ物語のパターンとしては理解できなくもないが(それにしても川を渡る瞬間は描かれていない気はする)、お嬢様っぽい髪型・メイク・服装にしたAlly SheedyがEmilio Estevezとくっつくのが良き事のように描かれているのは非常に疑問。そもそも、元のファッションの方が魅力的に見える。 土曜日の図書館で一瞬心を通わせて一緒に踊ったりするが、月曜日にはそれぞれの世界のそれぞれの日常に戻っている、という着地の方が良かったと思う。 ブレックファスト・クラブ 作品データ

John Hughes「すてきな片想い」雑感

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John Hughes「すてきな片想い」1985年日本公開(1984年制作) 80年代に多数の青春映画を製作・監督したジョン・ヒューズの初監督作品。 過去に3回は見ている筈だが結構細かい部分を忘れていた。他の ジョン・ヒューズ 系作品と記憶がごっちゃになっていた部分も多数。 ジョン・ヒューズ 系青春映画の中で一番好きな「恋しくて」に比べると、メインの恋愛話に強烈な物語はない(少女マンガのような展開に着地)。物語冒頭からお互いに好意を持っている事は判っていて、すれ違いのみの展開で、恋の成就に対する大きな障害はない。 挫折や成長が主人公に必要な要素と考えるなら、Molly Ringwaldより、むしろAnthony Michael Hallの方が主人公にふさわしい。前半はかなりMolly Ringwaldに執着しているが、最後はMichael Schoefflingのガールフレンドと仲良くなって満足しているように見える。 ストーリーの大枠は恋人交換モノの変型とも言える。 主人公Molly Ringwaldの相手役がいまいち魅力不足で、とってつけたようなラストは正直気に入らない、と見る度に毎回感じていた気がするが、50代半ばのいまの視点で見ると、全ての恋愛映画はファンタジーに思えてどんな結末も許せる。本当のリアルは恋愛の熱が覚めた後にある身も蓋もない話。若い頃の恋愛を突き動かすエンジンは、誤解と妄想と性欲に過ぎないという事はトシを取れば明白だが、当時はそこまで自覚的ではない。若い時は心の衝動を純粋な恋愛感情と思って突き進めるなら突き進む方がいい、言葉に出して行動すれば関係は一夜で進む事もある、という一種の皮肉を込めた話と解釈したい。25歳を過ぎれば打算抜きの純粋な衝動ではなかなか突き進めない。 Molly Ringwaldは殆ど会話をした事もない憧れの上級生に誘われて、ふたりだけで自らの16歳の誕生日を祝う(ラストシーン)。この恋愛がこのままずっと続くとは到底思えないが、それでも結局何もないまま15歳の1年間が過ぎた、という結果になるよりはいい、と作り手は思っていると想像する。 音楽の使い方が独特で面白い。 登場の度に繰り返しかかるAnthony Michael Hallの短いテーマ。 自分の部屋にいる祖父母に気づかれたくない時にかかるサスペンス。 ヒロインMolly R...

Michael Hoffman「プロミスト・ランド 青春の絆」雑感

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Michael Hoffman「プロミスト・ランド 青春の絆」1987年制作 この作品も「レス・ザン・ゼロ」と同様に、レンタルビデオを初めて見た時から妙に心が騒ぐ作品。初見から30年たったいま見ても、当時と同様に心が騒ぐが、それをうまく言葉で説明する事ができない。 雪原(道路は見えない)をクルマがまっすぐ進んで行くシーン(36分頃)。まわりこむカメラ。この世の果てのようなに見える景色。なぜこのショットに妙に魅かれるのか、よく判らない。言葉で説明できない何か。 路端に停めたクルマの刹那的なカーセックスの美しさと哀しさ(38分頃)。 見る人によっては、単に寄る辺なきふたりが慰めあっているだけの、みじめなシーンに見えるかもしれないが、僕はこのシーンにも心のざわめきを抑えられない。こんな場所での刹那的な情交でも、このふたりにとっては(当人は気づかない)ever lasting moment。 クライマックスのサークルK強盗シーン、ダニーがパトカーのデイヴィーに気付くくだりはちょっと判りにくい。窓のすぐそばのスペースに停めた瞬間のデイヴィーのクロウスアップショットが欲しかった(86分頃)。 映画のお約束としては「シックス・センス」と同様に、事実上即死、という事なのだろうが、ドラマ「ER」をさんざん見た後では、腹を撃たれただけならまだなんとか助かるのでは? と思ってしまう。 ラブコメの女王と呼ばれる前のMeg Ryan(1961年誕生)が、赤髪・タトゥー入れまくりの不良娘を好演、ちょっとハスキーな声が役に合っている。一瞬乳首を見せるのは23分頃。最初の代表作「 恋人たちの予感」はこの作品の2年後。 プロミスト・ランド 青春の絆 作品データ

英勉「ぐらんぶる」雑感

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 英勉「ぐらんぶる」実写映画 Amazon 予備知識なしで鑑賞。 冒頭から繰り返される全裸のタイムリープ!? の真相は、泥酔して野球拳で何度も全裸にされた、という事らしい。どんなに泥酔してもそこまで記憶を失う事はないと思うのだが、つまりはそういう世界観の話、という事なのだろう。 全編続くマンガ・アニメノリの展開・演出はどうにも好きにはなれないが、海と女優はきれいなので、なんとなく眺める分にはいいかも。鍛えている男性の裸もたくさん登場する。 酒に酔った与田祐希が金属バットを振り回して暴れるシーン、台詞や動きが程々の乱暴なレベルにとどまっているのでそれほど弾けない。バットを振る速度はポスプロで加工してでももっとヤバい速さにして欲しかった。 ぐらんぶる 作品データ

今関あきよし「アイコ十六歳」雑感

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今関あきよし「アイコ十六歳」1983年公開 混沌とした雑多な魅力に溢れた映画。 いろいろな話があるが、どれが主軸がよく判らず、 この作品全体の雑多なムードが青春時代を象徴している。 スマホもパソコンもない1980年代の青春。 自宅の家電、近所の公衆電話で異性に電話する。 原作で時々登場する雑誌のレタールームは映画には登場しない ※雑誌のレタールームは2021年のSNSのようなもの、 若者が読む雑誌にはこの手の読者のお便りコーナーがたいていあった 文通希望、趣味のサークルのメンバー募集などもあった ジョーズ風POVからグローイングアップ風に着地する下ネタは、 前を押さえずに走りまわり、最後は転んで岸部四郎の顔の上に尻もち、 という所までとことん暴走して欲しかったw(20分頃)。 音楽が流れて台詞がないシーンが妙に魅力的に見える。 特に、サザン「Never Fall In Love Again」が流れるボンファイヤー(29分頃)。 友人の数は多牌気味。 冒頭でニックネームでメインキャストとして紹介されても、 コレといった強い話はなく、多分初見では紅子以外は誰が誰だかよく判らない。 名前があるキャラクターは、 あいつ(元彼氏)の展開に絡む親友ひとり(ゴンベ)と、 敵役ひとり(紅子)でストーリー的には成立すると思う。 二人乗りの自転車のカゴの左側についている小さな人形が、 次のショットでは消えている(よく見るとカゴの右側についている)のは、 単なるミスなのか、それとも、この後の事故の予兆なのか?(85分頃) ミドルティーンの富田靖子の圧倒的魅力。 やや不機嫌な表情をアオリで捉えたクロウスアップ。 ラストショットの オーバーオールの印象は「さびしんぼう」に直結してしまうw その他、原作と映画の違いなど、箇条書きで。 ※堀田あけみ「1980アイコ十六歳」(1981年、河出書房新社、33刷) ◯映画以上に雑多で饒舌で登場人物も多い。 「お前は誰なんだ?」という人物がいきなり普段の呼び名で多数登場。 映画のストーリーや人間関係は原作に比べればまだ整理されている ◯アイコと紅子は対立したまま ◯映画ではボンファイヤーのシーンで唐突に語られるカンパの話(P147) 映画ではアイコと紅子はカンパを拒否するが、原作ではカンパに応じる ◯ラストのバイク事故、あいつかどうか判らない書き方(P1...

Olivia Wilde「ブックスマート」雑感

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Olivia Wilde「ブックスマート」2019年公開 Netflix配信中(2020.12.24現在) 多様性と寛容の時代の新しい青春映画。 80年代なら脇でコメディリリーフ的に使われそうなキャラが主役。 ラストシーンでエイミーがクルマを降りる時、 計算なのか偶然なのかポスプロなのか判らないが一瞬フレアが射し込み、 音楽にもやられて涙腺がぐぐっと緩む。 青春映画ならではのever lasting moment。 甲板から海に飛び込んだジジの安否確認をしないで逃げるのはちょっとひっかかる。 あくまでコメディ映画と考えれば許容範囲内とも思えるが、 この時点で意外と全然大丈夫だった(普通に泳いでいる)で構わないと思う。 「gap year」の日本語訳、「休暇」はしっくりこないが、 ぴったりはまる日本語は何なんだろう? 主人公Beanie Feldsteinはおせじにもグッドルッキングとは言えない容姿。 もうひとりの主人公、ゲイのエイミーのKaitlyn Deverは独特な声、 正統派の美人ではないが、角度によってはMolly Ringwald程度にはattractive。 エイミーの相手役・Diana SilversはNastassja Kinski風骨太美人。 ブックスマート 作品データ

Richard Tanne「ケミカル・ハーツ」雑感

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Richard Tanne「ケミカル・ハーツ」Amazon  2020年 配信 主人公のヘンリーは高校の 学校新聞の編集長。女性との交際経験ナシ。 80年代初頭なら Andrew McCarthy が演じそうなちょっとナイーブな雰囲気。 相手役 グレイス の Lili Reinhartは絶対どこかで見た事がある顔と思ったら、 ドラマ「リバーデイル」のヒロインだった。 前田美波里風面長美人。 角度によってはKristen Stewartにも似ている。 「リバーデイル」とは目のメイクがちょっと違うように見えた。 普通の青春映画(童貞喪失恋愛話)かと思って見始めたが、 明るい/暗いで分類すれば、はっきり暗い方に属する作品。 「レス・ザン・ゼロ」「プロミスト・ランド(1987年) 」の系統。 普通の世界にいる少年ヘンリーが、 交通事故で心と体に傷を負って混乱して危うい世界にいる グレイスに出会い、 いろいろあって、ヘンリーは大人になり、グレイスも立ち直る 話。 と、強引に簡単にまとめてしまうと、 この手の青春映画の魅力は到底伝わらないし、 かといって、全てを文字に書き起こしても、やはり肝心な部分は伝わらないと思う。 自分が青春を過ごしていた頃から50歳を過ぎた今に至るまで一貫して、 この手の青春映画に動かされてしまうのは、 ひとつには、 自分がいわゆるリア充的青春を過ごしてこなかった事に起因すると思う。 例えば、10代半ばの頃に大好きだった女の子と交際して結婚する。 または、 10代半ばの頃に大好きだった女の子と交際して、 その女の子とは別れるが、その後も常に誰かと交際して結婚する。 普通に子供を作って育てて、仕事にも家庭にも特に大きな問題はなく50歳を過ぎる。 もし、そんな人生と送っていたら、 多分、ここまで青春映画に動かされる事はないのではないか。 そもそも、映画や小説を必要としないではないか。 フィクションで埋める隙間がない程に充実したリアル!? 想像すると、そのあまりの生のエネルギーの強さに逆に病気になりそうだw 現実の僕は、10代半ばから20代半ばまで、 何度も何度も混乱や絶望や渇望や羨望など、 様々な非モテ・童貞的苦悩を味わってきた。 その記憶が今もなおどこかに生々しく残っているので、 今でも青春映画が描く様々な苦悩に 自分の事のように強く共感できる。 ...

大林宣彦「ねらわれた学園」雑感

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大林宣彦「ねらわれた学園」1981年公開 80年代半ばにテレビで放送された時になんとなく眺めて、学園青春モノという骨格と、クライマックスのチープすぎる特撮から、「月曜ドラマランドみたいな映画だな〜」という印象を持っていたが、今回初めてじっくり見て、ルックは一見確かに月曜ドラマランド風な部分もあるが、独特な音楽の使い方やカメラポジション(ローアングル・アオリ)に大林の変態性(ホメ言葉)が垣間見える。 薬師丸ひろ子が水を飲む唇の超クロウスアップは5分頃。 全体的には大林宣彦監督作品にしては比較的普通。 ストーリーがこれだけ突飛だと、語りや編集でそうは遊べない、という事か?  クライマックスの薬師丸ひろ子(エスパー)と峰岸徹(地球征服を企む金星人?)の戦いの印象が圧倒的。いまのアベンジャーズ的感覚で見るとあまりにアナログでチープな特撮。 薬師丸ひろ子プロフィール 高柳良一プロフィール 大林宣彦監督作品 。

東陽一「もう頬づえはつかない」雑感

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東陽一 「もう頬づえはつかない」1979年公開 80年代半ば頃にテレビで放送されたのを断片的に見た記憶があり、その時は「なんだか暗い映画だなあ」「桃井かおりのモノマネの原点はこの作品なのかな? 」という程度の印象しか持たなかった気がする。その頃の僕は、70年代の普通の日本映画(つまりSFでもアニメでもエンタメでもない普通の人間が登場する普通のドラマ)にはあまり興味を持っておらず、たまに見ても殆ど何も掴めなかった(小津を見ても「単なるホームドラマ」と感じていた)。 いまAmazonで見ると、ストーリーそのものにはあまり魅かれなかったが、70年代の光景を眺めるだけでも楽しい。外ロケそれなりの尺、セットも作っているアパートの部屋も懐かしいモノを楽しむのに充分な長さ。 奥田瑛二のキャラは、70年安保を引きずっているらしい理屈っぽいインテリの森本レオと対照的なキャラとして設定されるのが王道なのだろうが、ATG的リアルはそんな判りやすい典型には行かず、ジャン・コクトーとリルケの話から察するに別の種類の面倒なインテリな気もするし、一方、吉野家のシーンには、今を生きる普通の若者のムードが前面に出ているようにも感じられる。映画の結末から察するに、どっちを選んでも同じ、という方向性であえてこういう(曖昧な?)キャラに設定している気がしないでもない。 それにしても、70年代はこういう理屈っぽい女好きがそんなにモテたのだろうか? 予備知識なしでこの映画を見た限りでは、普通の女子大生(と描かれているように見える)の桃井かおりが森本レオに激しく恋をしてしまった理由はよく判らなかった。 ラストの桃井かおりの引っ越し(ストップモーションの笑顔)は、70年代的な閉塞的人間関係を脱して新しい風(揺れるカーテン)に乗って<翔んでる女>に生まれ変わる、と解釈したい気もするが、かかっている曲(声も曲調も暗い!)からすると、それを目指してもやっぱり同じような男を好きになって同じような事を繰り返す、という気もしてくる。 高度経済成長で生活は豊かになってはきたが、なんとなく先行き不透明な時代の気分・ムードが、作品全体の通奏低音になっているような気もする。結局35年を経て見た今回もしっかり掴む事はできなかったようだ(冒頭の撮影開始前の現場のお喋り? の意味なんてさっぱり判らない)。 カーキ色のジャケットはこ...

大林宣彦「転校生 さよならあなた」雑感

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大林宣彦「転校生 さよならあなた」2007年公開 ※Hulu配信中(2020.07.10現在) 大林宣彦作品の中では一見普通。 「その日のまえに」109分頃のハイパーモンタージュのようなガツンと来る規格外要素はないが、全編斜めのカメラ・時代がよく判らない服装(家では全員和服!)・ラストの墓など、やはり全てが一種の夢と言えるようなヘンな映画(←褒め言葉)。 今作は後半は1982年版と全然異なる展開。 設定を借りた別の話と言えるレベル。 ヒロイン蓮佛美沙子は、ルックス・肢体は非常に魅力的だが、 男女が入れ替わっている時の演技の面白さは小林聡美&尾美としのりの方が断然上。 着替え・水着のシーンでも蓮佛美沙子はバストトップの露出はなし。 後半の胸を触られるシーンでもバストトップの露出はなし。 入れ替わった状態でセックスしそうになるくだりは93分頃。 今作では残念ながらかなり最初の方で思いとどまってしまうが、 この設定で実際にやってしまうパロディ作品を見てみたい。 その瞬間に<自分>はどうなってしまうのか? 全くの邪推だが、蓮佛美沙子ヒロイン、長野県でロケ、など、 いろいろ外堀から埋められて実現した企画ではないか、と想像する。 作品データ 蓮佛美沙子プロフィール 大林宣彦プロフィール

William Bindley「ラスト・サマー この夏の先に」雑感

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William Bindley「ラスト・サマー この夏の先に」Netflix 2019年 「アメリカン・グラフィティ」「初体験リッジモントハイ」に連なるひと夏の青春群像。 今作は高校卒業〜大学入学までの夏。1970年代から一貫して大好きなジャンル。 ストーリーはくっついたり離れたり復縁したり初体験を果たしたり進路に悩んだり、ひたすら他愛なく、女優がattractiveでさえあればOKな類の映画。ムードと音楽と出演者の様々な感情(表情)を味わう事にただただ身を委ねる。 ヒロインMaia Mitchell(映画監督志望)は、鼻から口元にかけてファルコンだが、完璧な整形美人顔よりもよほどattractive。タイトなパンツルックの後ろ姿。 サブヒロインHalston Sage(インターン、野球選手と交際)は、他の作品で何度か観ているが、相変わらず抜群にattractive。Kristy McNichol系のモデル体型。 Sosie Bacon(ベビーシッター)はKevin Baconの娘、Kevin BaconよりもMark Wahlbergに似ている。 父親の浮気相手はガールフレンドの母親だった、という話は前例があった気がするが思い出せない。 子役の母親が出演していた映画「Sixteen Candles」の日本語訳(字幕)「16本のロウソク」 は何かの冗談か? 言うまでもなく「Sixteen Candles」は「すてきな片想い」なのだが…。 初体験リッジモントハイ 女優(海外)

月川翔「君の膵臓をたべたい」雑感

月川翔「君の膵臓をたべたい」Amazon 2017年公開 浜辺美波を眺めるPV的映画。 魅力的な女性の様々な表情を綺麗に撮っている映画はそれだけで価値がある。 ラノベ的御都合主義的展開がひたすら続き、 ある種のファンタジーとして割り切って観るべき、 と思っていても、30分も観れば浜辺美波のルックスと独特な声にも飽きて来る。 内容的にも全部で30分で語れそうなストーリー。 正直不要だと思える「現在」(原作にはない)を足したのは尺を確保する為か? 「僕と友達になって貰えませんか」 という台詞は多分小説や映画の中にだけしか存在しない。 多分原作にはない「また明日」を足したのは脚色の殊勲。 「また明日」という言葉やりとりできる誰か(誰でもいい)がいる事は、 いまを生きるエネルギーの相当部分を占める。 浜辺美波プロフィール

Elizabeth Wood「ホワイト・ガール」雑感

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Elizabeth Wood「ホワイト・ガール」Netflix 2016年 出会うべき男女が出会う物語になるかもしれなかった物語、と解釈できなくもない。 釈放された彼氏と抱き合う陽光降り注ぐラブシーン(多分75分頃)は妙に美しく、 ヒロインもやけにかわいく見える(その直後の昼間に一緒に歩くシーンも)。 ドラッグ大好き女子大生のヒロインMorgan Saylorはよく見るとそうでもないが、 メイクと光と角度によってはそこそこattractive。脱ぎっぷりよし。 コカインをふりかけたアレをナニする一番ぶっとんだシーン(63分頃)、 暗い画面、動きが速いカメラ、肝心な部分の修正でよく判らず。 ※XVIDEOの無修正を見てもそれほど明瞭には映っていなかった 僕の好みはヒロインよりも出版社? の男の秘書? のAnnabelle Dexter-Jones。 女優陣3番手のにぎやかし。 前半のクラブのトイレで長袖ニットを脱がせて貰うシーンで一瞬美乳披露。 どこか居心地が悪そうで誰とも話そうとしないラストシーン(大学)のヒロイン、 「ドラッグをやめた」「ドラッグはやめられそうにない」どちらにも解釈できそう。 エンドロールまで84分という長さなのだが、話が見えてきた途中から冗長に感じた。 ザクザク落として60〜70分で充分語れる話。 2020年代のコンテンツはちょっと物足りないくらいの尺が標準になってほしい。 1本完結(古い表現では映画)なら60〜75分程度、 連続モノ(古い表現ではドラマ)なら30〜45分程度が理想。 Annabelle Dexter-Jones

西河克己「青い山脈」雑感

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西河克己「青い山脈」Hulu 断片的にテレビで見た事はあるがちゃんと見るのは多分初めて。 PSVRシネマモードで見ると、理知的な芦川いづみ、元気潑剌な吉永小百合のクロウスアップを眺めるだけでかなりの満足感。 なぜかいきなり刺さったのは、二谷英明や高橋英樹が歌う寮歌で誰もいない寮の廊下をカメラがゆっくり進むショット(35分頃)。「リンダ リンダ リンダ」のラストの演奏の学校の廊下や玄関の空ショットに合い通じる感傷・リリシズム。 話は判ってるでしょ、という体で作っているのか(3回目の映画化)、 原作未読の初見ではいまいち話がよく判らない。 特に、校医の二谷英明が襲われる話と、 吉永小百合たちがニワトリを密売? する話。 クライマックスの役員会議も結論が出たような出ないような。 もし芦川いづみが負けていれば吉永小百合は退学という流れだったのだろうか? 吉永小百合プロフィール 青い山脈作品データ

大島渚「青春残酷物語」雑感

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大島渚「青春残酷物語」Hulu 90年代なかばに多分NHK BS録画で見て以来の再見だが、 小津安二郎の映画では屈託のないお嬢さんの桑野みゆきが 結構際どいシーンを演じている事しか覚えていなかった。 かなり屈折した形で語られた、出会うべき男女が出会う物語、なのかもしれない。 堕胎手術の後で死んだように麻酔で眠る桑野みゆきの傍らで、川津祐介が赤いリンゴと青いリンゴを取り出し、青いリンゴを延々と食べ続けるのは、このまま永遠にいま(青春)が続いて欲しい、隣の部屋で繰り言を語る久我良子と渡辺文雄のような大人にはなりたくない、という決して叶わない哀しい切なる想いの直球表現、と解釈したい。 最初に結ばれる貯木場、 二人乗りバイクでそのまま海に突っ込む(多分エンジン壊れる)、 手術後にふたりで訪れる水辺(画は合成っぽい)、 と「水」が妙に印象的に登場するが、何か意味するモノがあるのだろうか? 何も考えてないようにも見える川津祐介は存在感抜群。 パイル素材のポロシャツは当時流行っていたのだろうか? クロウスアップでよく見ると結構ファニーフェイスの桑野みゆきは、 限界ギリギリの露出(スリップ姿)でなかなかの巨乳であった。 友人役の森島亜紀は初めて見るが、桑野と対象的に濃い顔系の美人。 台詞が非常にたどたどしく、部分的に日本語っぽくない発音。 良い人かと思ったら結局大人の男だった 二本柳寛、 いまの感覚で見ると65歳くらいに見えるが40代前半、 wikiによると1917年ではなく1912年誕生説もあるらしいが、 だとしても40代後半。 80年代までは30すぎれば男は中年、女は熟女だったが、 いまは30でやっと一人前、40から青春後期な感じ。 この30年で少なくとも芸能界に関しては15歳くらい若返って、 いまの50歳=80年代以前の35歳と言えそう。 大島渚プロフィール 川津祐介プロフィール

森永健次郎「若草物語」

森永健次郎「若草物語」神保町シアター デジタル上映。DVD? と思える詳細感不足。 前から3番目だとPSVRのシネマティックモード並みの画質。 詳細感不足が気にならないのはクロウスアップだけ。

「ハートストーン」

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「ハートストーン」 劇場公開を見逃してNetflixで鑑賞。 感情やストーリーを言葉で説明しない、極めて映画的な作品。 青春時代を「友情と恋愛(セックス)が殆ど全てと思える時期」と定義すれば、 まさに青春時代の入り口を描いている。 「レス・ザン・ゼロ」「プロミストランド(1987)」に次ぐ「暗い青春映画」の傑作。 思春期前期(推定年齢15歳?)の男女4人、主人公の姉2人、 更に親の世代も含めた複雑かつ繊細で閉塞気味の関係性が、 東アイスランドの田舎の雄大な風景を背景に淡々と描かれる。 冒頭から様々な「死のイメージ」が散見されるので、 「誰かが死ぬ話じゃないといいのになあ」と思って見ていたが、 やはりそれに近い展開になった(主人公に思いを寄せる副主人公が自殺を図る)。 「画面に登場した銃は必ず発射される」という法則は今作も正しく作用。 自分がゲイである事をはっきりと自覚した副主人公が馬小屋で慟哭するシーンは、 ややバランスを欠いて長めで、妙に切実に見えたが、 製作者の誰かの個人的体験が反映されているのだろうか? 中心にある話は「初めてセックスをした日に親友が自殺を図る話」なのだが、 その話が本格発動する前の何気ない会話や小さなエピソードが愛おしい。 一瞬で過ぎ去るイノセンス。 一度セックスを体験するとそれに憧れていた時期には戻れない。 セックスは「世界の(綺麗事だけではない)真実」と置換可能。 …なんて事はこの作品で直接的に描かれている訳でなないのだが、 冒頭と対になっているラストシーンになんとなくそんな事を感じた。

私的80年代青春映画ベストテン

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私的80年代青春映画ベストテン 別格:BTTF ①恋しくて(1987=Howard Deutch) ②レス・ザン・ゼロ(1987=Marek Kanievska) ③プロミスト・ランド 青春の絆(1987=Michael Hoffman) ④セント・エルモス・ファイヤー(1985=Joel Schumacher) ⑤初体験リッジモンドハイ(1982=Amy Heckerling) ⑥フェリスはある朝突然に(1986=John Hughes) ⑦セイ・エニシング(1989=Cameron Crowe) ⑧シュア・シング(1985=Rob Reiner) ⑨リトル・ダーリング(1980=Ron Maxwell) ⑩ブレックファスト・クラブ(1985=John Hughes) 一応順位付けしたが、この10作品はほぼ同格でどれも好きな作品 選外 結婚の条件(1988=John Hughes) キャント・バイ・ミー・ラブ(1987=Steve Rash) ピックアップ・アーチスト(1987=James Toback) 栄光のエンブレム(1986=Peter Markle) きのうの夜は…(1986=Edward Zwick) プリティ・イン・ピンク(1986=Howard Deutch) ルーカスの初恋メモリー(1986=David Seltzer) ミリイ 少年は空を飛んだ(1986=Nick Castle) 感想 ビジョン・クエスト 青春の賭け(1985=Harold Becker) すてきな片想い(1984=John Hughes) フットルース(1984=Herbert Ross) アウトサイダー(1983=Francis Ford Coppola) 卒業白書(1983=Paul Brickman) プライベイトスクール(1983=Noel Black) ランブルフィッシュ(1983=Francis Ford Coppola) ラ・ブーム2(1982=Claude Pinoteau) エンドレス・ラブ(1981=Franco Zeffirelli) 青い珊瑚礁(1980=Randal Kleiser) ラ・ブーム(1980=Claude Pinoteau) リトル・ダーリング(1980=Ron ...