大林宣彦「風の歌が聴きたい」1998年公開 実在の聴覚障害の夫婦がモデル。 大林宣彦監督作品としてはオーソドックス。 「北京的西瓜」のように終盤いきなりメタになる事もなく、 ほぼ時系列でエピソードが普通に語られる。 DVDの特典映像で監督自身が語っているように、 障害者のトライアスロン挑戦を、ことさら感動的に描かず、 淡々と普通の人生のひとこまとして描写しているのが良い。 冒頭、 夫(天宮良)は宮古島トライアスロンレース(前日〜当日)、 妻(中江有里)は出産準備で入院中。 スイムの途中で一気に大過去(出会い)に戻る。 その後、 現在(レース/病院)と 過去(ほぼ時系列)が交互に語られて、 終盤の出産シーンで合流する構造。 オープニングの音楽は「北の国から」的ムードの印象的なメロディー。 「ジェームス・ディーンねえ」という柴山智加の服装は、 「ジェームスディーンみたいな女の子」大沢逸美風(83分頃)。 結婚式の「乾杯」の合唱に不意に動かされた(120分頃)。 上手すぎす、ちゃんと揃っていないのが、なんとなく良い。 入江若葉が話す北海道弁が結構リアル。 天宮良や中江有里のレースシーンは、 実際のレースに部分的に交流して撮影された、との事。 公開当時30代半ばの天宮良、童顔とは言え、 中学生パートはけっこうキツいw 公開当時20代半ばのヒロイン・中江有里は僕の好みのじみかわ系。 さすがに中学生パートは少々無理があるが、 年齢・流行で変化する様々な髪型やファッションで魅せる。 中江有里 プロフィール 風の歌が聴きたい 作品データ 大林宣彦監督作品