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大林宣彦「理由」雑感

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大林宣彦「理由」2004年 ※Hulu配信中(2020.07.23現在) 類似作品がパッと思いつけない独創的な異色作。 一見取材のカメラに向かって語るドキュメンタリー風パート(現在)と 再現フィルム風パート(過去)が交錯する自在な編集・構成は、 最終盤にメタフィクションの域に到る。 章立てメモ(主な語り手) ◯5分頃 プロロオグ 信子(寺島咲) ◯10分頃 第1章 事件(岸部一徳) ◯29分頃 第2章 入居者(赤座美代子) ◯39分頃 第3章 片倉ハウス(柄本明) ◯44分頃 第4章 隣人たち(小林聡美) ◯54分頃 第5章 病む女(加瀬亮) ◯63分頃 第6章 逃げる家族(古手川祐子) ◯69分頃 第7章 買受人(麿赤兒) ◯73分頃 第8章 執行妨害(小林稔侍) ◯78分頃 第9章 家を求む(宮崎将) ◯85分頃 第10章 父と子(南田洋子) ◯92分頃 第11章 売家(並樹史朗) ◯95分頃 第12章 幼い母(伊藤歩) ◯101分頃 第13章 写真の無い家族(厚木拓郎) ◯106分頃 第14章 生者と死者(根岸季衣) ◯111分頃 第15章 帰宅(峰岸徹、角替和枝) ◯121分頃 第16章 綾子(伊藤歩) ◯126分頃 第17章 再び、信子(寺島咲) ◯134分頃 第18章 逃亡者(勝野洋) ◯146分頃 第19章 出頭(勝野洋) 理由 作品データ 大林宣彦監督作品

Florian Donnersmarck「ツーリスト」雑感

Florian Donnersmarck「ツーリスト」Netflix 2010年公開 導入部はアクション・移動・街ロケ中心に展開していて悪くないが、後半、Angelina Jolieの正体が判ってからは失速気味。狙って70〜80年代の優雅な映画を目指しているのか、何事につけテンポが緩やか(編集・アクション・展開)。屋根を逃げるアクションも、モーターボートのアクションもスピード感がないので切迫感は伝わってこない。 Angelina Jolieはまだまだattractiveではあるが、諜報員と言う正体が判った後もアクションシーンがないのはどうなのか?どこかでララ・クロフトになるに違いない、と思って見ていたのだが…。 気取った意味ありげな台詞とベニスの風景を優雅に楽しむべき作品。2019年夏の僕の生理にはあまり合わなかった。Angelina Jolieと Johnny Deppで 今作のリズムなら、犯罪スリラーでなく、普通の恋愛ドラマの方が楽しめた気がする。

TWIN PEAKS RETURNS

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TWIN PEAKS RETURNS(全18話)WOWOW 今後多分永遠に作られそうにないレベルの難解さ。 通常のドラマの枠では到底語れず、枠を映像作品全体に広げても、極北に位置する作品。よくもまあこんな作品をテレビシリーズで実現させたものだ。 以下、17話と18話の覚え書き。 16話で元に戻ったクーパーが17話でTWIN PEAKSの保安官事務所に到着する。 その直前にルーシーがドッペルゲンガー(バッド・クーパー)を撃つ。 バッド・クーパーの体から出てきたようにも見える黒い玉(ボブ?)を手袋の青年が倒す。クーパーが例の指輪をはめるとバッド・クーパーは消える。 クーパーが保安官からノーザンホテル315号室の鍵を受け取る。 クーパーと顔がない女(裕木奈江)の存在に気付いた所からクーパーの顔のクロウスアップが常にオーバーラップする謎の画面になる(全てはクーパーが見ている夢、という事か?) 顔がない女の顔面が避けて、例の部屋に浮かぶ謎の物体のショット。 次の瞬間、顔がない女はダイアンになっている。 ダイアンとクーパーは抱き合ってキス。 クーパー「全てを覚えてるか?」 ダイアン「ええ」 時計の針はは15:52と15:53を行ったり来たり。 誰の声でもない「we live inside the dream.」 クーパーとダイアンとゴードンは謎の空間を抜けてノーザンホテル315号室の鍵で謎の部屋(ホテルの地下?)に入る。 いろいろあってクーパーが過去に戻り、ローラが殺されなかった世界を作る。 ここまでが17話。 で、18話で、色々な謎が回収されて、クーパーがTWIN PEAKSに戻ってくるのかと思いきや、全くそんな事はなく、ローラが殺されなかった世界の25年後でクーパーはローラになるべきだった女性(?)を連れてTWIN PEAKSへ。 ローラになるべきだった女性(?)をローラが住んでいた家に連れていってローラの母親にあわせようとするが、別の人が住んでいる。 クーパーはローラになるべきだった女性(?)に「今は何年だ?」と訊く。 更に謎が増えて終了。 リンダは誰だったのか? 結局少佐に何が起こったのか? 虫が入って行った女性はローラの母親だったのか? 7日間で消えたもうひとりの捜査官の行方は? オー...

Jonathan Demme「羊たちの沈黙」

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Huluで映画版を再見。 劇場公開時、WOWOW、DVDと3回は見ている筈なのに、 例によって細かい部分は相当忘れていた。 チルトン博士はほぼ原作通りに「活躍」していた(心理描写は大幅に省略)。 クロフォードの妻の話、クラリスのFBI訓練生としての進路問題話は全面カット。 以前の殺人の話や蛾の正体の話は大幅に省略して語られ、 映画の中盤でストーリーは「上院議員の娘を救出できるか?」にほぼ絞られる。 原作のレクター博士は「小柄でほっそりした男」だがこの改変は特に何の問題もない。 他の原作から脚色は、クライマックスの<ひっかけモンタージュ>が秀逸だが、 レクター博士の監獄を鉄格子+網から透明な板に変えたのは地味ながらグッドアイディア。 これにより博士とクラリスの物理的な距離はぐっと縮まり、 撮り方によって何にも遮られずに向かいあっているようにも見える。 博士が警官を警棒で殴り殺すシーン、原作では一撃だが映画は何度も殴る。 このショットの博士は口をあけてやや興奮しているようにも見える表情なのだが、 もっと淡々と無表情にだったらもっと怖かった。 ラストでレクターがクラリスに電話をするのは完全な映画オリジナル、 「I'm having an old friend for dinner.」を映画史に残る名台詞。 old friendはチルトン博士。 なぜこのラストを忘れてしまっていたのか…。 Jodie Fosterの劇場鑑賞の印象記憶はなせか「長身スレンダー」になっていた。 Hulu版を見るとおしりが大いずんぐり体型でどうみても「長身スレンダー」はない。 役柄に合わせて記憶が修正されていたのかもしれない。 あまり口舌がよくない(くぐもったような発音)のも今回初めて気付いた。 Jodie Fosterプロフィール

トマス・ハリス「羊たちの沈黙」

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トマス・ハリス「羊たちの沈黙」新潮文庫 映画公開当時に読んだと思っていたのは勘違いで今回が初読だったようだ。 人物の関係性描写が緻密で、映画にない要素多数。 映画のチルトン博士ってこんなに「活躍」してたっけ? 映画を見直さないとはっきり言えないが、 映画版はこの原作のエッセンスをきちんと活かして、 落としてはいけない部分は残してあると思う。 P452〜460のあまり頭の良くない若い女性の台詞が抜群 (質問に一直線に答えない、関係ない自分の話を膨らませる)。 Scott Glennが演じた役を「クローフォド」とカタカナ表記しているのが気になった。 Jodie Fosterプロフィール