澤田隆治「上方芸能列伝」読書メモ
澤田隆治「上方芸能列伝」1996年発行(文庫版) 澤田隆治は「てなもんや三度笠」「花王名人劇場」を手掛けたテレビプロデューサー。 名前の読み方は「さわだ たかはる」。1933年誕生。 親しい人・距離が近い人は「愛称」や「さん付け」で書いているが、 距離感を統一して全員敬称略の方が読む側としては読みやすい。 小林信彦が書くこの類の本は常に敬称略で適度な距離感がある。 当人が出演する番組に関わった喜びの描写に、 私情が直截に迸る部分がいくつかあるが、 これも好みが判れる部分だろう。 僕は、その喜びを書くのなら、もう少し距離を置いた、 自身をも客観視するような筆致を好む。 仕事で関わった芸人の素の人間性・裏の顔に触れた部分はそれほど多くない。 相談を受けてもたいてい仕事の話。 これは、筆者自身がその部分をあまり見たくない、と思っているからかもしれない。 名前も聞いた事がない芸人、 名前を聞いた事はあるがよく知らない芸人多数。 資料的価値は間違いなく高い。