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Gavin Rothery「アーカイヴ」雑感

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Gavin Rothery「アーカイヴ」2020年公開 Amazon 【ネタバレ注意】 死んだ妻を人間型アンドロイドとして蘇らせようとする。 よくある話ではあるが、どう展開させるかは興味深く、その工程が進むに連れて初期モデルが嫉妬する、というサブプロットも悪くないが、展開がいまいちで辻褄があわない箇所も多数。残り30分あたりで、これは夢オチ、もしくは、実は主人公の方が死んでいる? …と思って見ていたら、後者だった。 意識や記憶を全てサイバースペースにアップロードする事は、AIの発展によって荒唐無稽な夢物語ではなくなりつつある(井上智洋「人工知能と経済の未来」P49)。この作品では3体のロボットに段階を踏んで移植・実験しているようだが、移植の具体的プロセスや段階を踏む必然性はよく判らなかった。 エヴァンゲリオン(直近の劇場版2作)やマトリックスシリーズは、何がどうなっているかよく判らくても何故か楽しめたが、今作はダメだった。どうも夢オチ的な話は僕の好みにはよあわないようだ。一発で耳に残るような印象的な音楽もなかった。 枝葉をばっさり切って30分にまとめた「ブラック・ミラー」の1エピソードだったら、もう少し楽しめたかも、と夢想。

George Clooney「ミッドナイト・スカイ」雑感

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George Clooney「ミッドナイト・スカイ」2020年公開 Netflix配信中(2020.12.26現在) 近未来・太陽系規模のサバイバル。 若干アート寄りのエンタメとしてまずまず楽しめて、 「ゼロ・グラビティ」的な船外活動シーンはできれば映画館の大画面で観たかったが、 根本の設定(何が地球に起こったか?)が明確に説明されないのは少々気になった。 EVENT(事故? 災害?)が起きてから3週間、 この時点で地球に残っているのは(ほぼ)George Clooneyだけ、 宇宙に出ている他の宇宙船や宇宙ステーションと連絡不能になっているようだが、 そもそも何が起きたかは説明されないので、 そんなに短時間でそんなに連絡も取れない状況になる !? と思えてしまう。 木星帰りの連中からすれば、そうは言われても、 本当にそうなのか別の手段で確認しない事には、 乗組員だけではそんなに簡単に決断できないような気もするのだが。 木星の衛星の画はあるいは狙いなのか少々CGっぽいが、 全体的にいかにも金がかかっていそうなしっかりとした画。 「2001年宇宙の旅」ディスカバリー号を継承するデザインの宇宙船、 人工重力ブロックを移動する描写が新鮮(無重力ブロックを抜けて対面へ)。 宇宙船の名前は「イーサー」が一番近そうに聞こえるが、なぜか字幕は「アイテル」。 途中で登場する少女は、映画的には絶対にこういう事だよね、という所に落ち着くが、 もしかしてそうではないのかも、と思わせる展開もいろいろある。 「インターステラー」を想起させる壮大な時空を越えたほぼラストのショット。 宇宙船を含めて全てが死にかけたGeorge Clooneyの夢、 という解釈もできなくはないが…。 ヒロイン・Felicity Jonesは30代後半でもまだまだ充分attractive。 撮影開始直前に実際に妊娠が発覚したので、 劇中でも妊娠している設定に脚本が変更された。 ミッドナイト・スカイ 作品データ George Clooney プロフィール

今はまだ紙媒体

例えば、プロ野球の順位を確認しようと思った時、パソコンの場合はブラウザを選択して検索文字を打ち込むか、何度かクリックして該当ページに行く。スマホのアプリだともう少し楽かもしれないが、それでも現状は、紙のスポーツ新聞のページをめくる方が、作業的に楽(使うエネルギーが少ない)で時間的にも速い。 スマートグラスや空間スクリーン(?)で閲覧できて、脳波でコントロールできるようになって「プロ野球の順位」と頭の中で考えただけで瞬時に表示されるようになるまで、まだ数年〜十数年はかかりそうなので、それまでは、引き続き紙媒体も利用していく事になりそう。 現実的なごく近い未来は、まずは<スマートグラスで音声で検索>という事になるのだろう。昭和アナログ世代としては、そのままスポーツ新聞の紙面が目の前に表示されれて、順位表の部分が自動的に拡大表示されるシステムを期待したい。見出しの大きさで重要度が瞬時に判る紙媒体のレイアウトは捨てがたい。 脳波コントロールのその先は、アルゴリズムが僕の全ての意識や思考を監視/ディープラーニングして、僕が意識するのを先回りして僕が欲するモノを提示してくれるようになるのだろうが、そこまでは僕の寿命は持たない気がする。 --------------------------- 2020.09.07追記  もちろん、何が何でも紙で読み続けたい、と思っているわけではなく、現在の紙媒体の紙面を広げた程度の大きさで、レイアウトを含めて読みたい、と思っているだけで、スマートグラスで仮想的に、または空間スクリーン(映画「マイノリティ・リポート」)で、現状の紙面をそのま読めるのであれば全然それで構わない。 近未来のスポーツ新聞の読み方を具体的に夢想すると、声(または脳波)で「日刊スポーツ」と指定すると目の前のスクリーンに現状と同じ大きさ(またはそれ以上、指定可能)で一面(または指定面)が表示される。紙面レイアウトは編集部が用意したデフォルト/AIが好みを分析して作るカスタマイズが選択可能。声(または脳波)で「プロ野球」と指定するとプロ野球面が表示、以下同様に、「ジャイアンツ」と指定すると昨日の試合のジャイアンツの記事やスタッツ、「ハイライト動画」と指定すると動画が再生される。一切手を使わずに歯を磨きながら目の前に大きなスクリーンがあるイメージ。自宅は空間スクリーン、外出時はスマ...

James Ponsoldt「ザ・サークル」雑感

James Ponsoldt 「ザ・サークル」Netflix 常に万人を監視するシステムを肯定する驚きの結末。そこに着地するなら根本的に構成を考え直すか、完全にブラックユーモアベースのアート系オフビートにするべきでは? 仮にオーソドックスに常に万人を監視するシステムを(少なくとも主人公は)否定する所に着地するとしても、現行バージョンは非常に中途半端で緩い構成。誰も彼もが薄いフラットキャラで、キャストだけ無駄に豪華w  Emma Watsonの魅力がなければ途中で見るのをやめていたと思う。 エンドロールの頭まで約105分はいかにも冗長、「ブラックミラー」の1本(45分程度)で充分語れそうな内容。

Grant Sputore「アイ・アム・マザー」雑感

Grant Sputore「アイ・アム・マザー」Netflix 2019年配信 人間vsロボットinアフターウォーかと思いきや、実は全てはプログラムされた人類再生計画だったという話(多分)。尺が長い割に展開は停滞と迷走連発。アートにもエンタメにも徹しきれてない印象。 施設内の人工子宮、ドローンや農業用大型マシンが再生するアフターウォーの世界など、興味深いビジュアルはたくさんあったが、とにかく話がいまいち(特に中盤以降)。その瞬間のワンダー優先で最終的な一貫性が不明瞭な言動がたくさんあった気がするが、もう一度見返して再確認する気は起きないw <外部から入ってきた可能性があるネズミは問答無用で焼却処分なのに人間に関しては持ち物を含めて検査もしてない?>が、前半を見終えた時点では多いに気になった点だったのだが、全部見終えると、後半のツッコミ所の多さに、こんなのは大した事がないと思えて来るw きちんとラストに向かって複線を張って練り直して30分くらい切ってスリラー系のエンタメにするか、思い切ってもっと完全にアートに振り切るか、いずれにしてもHilary Swankのキャラは多いに再考の余地があると思う。 横顔がNatalie Portman風のヒロインClara Rugaard、充分美形なのだが、いまいちメイク・照明・角度がビシッと決まっていないように見えるショット多数。監督は<女優を可能な限りattractiveに見せる>事にあまり興味がない人なのかもしれない。

「WESTWORLD」シーズン2

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amazonプライムビデオ「WESTWORLD」シーズン2 最近僕が見たドラマの中では「TWIN PEAKS THE RETURN」に匹敵する完全に狂ったドラマ(最上級のホメ言葉w) 映画やドラマの枠をはるか上空で超越して<映像作品>の概念の根本を揺さぶられる。 頻繁に遷移する時系列は「LOST」より断然複雑で、全て終了後にメモを取りながら見ないと多分判らないw 「ホモ・デウス」で言及されていた<人間(の意志)=アルゴリズム>という考え方が物語の底流を不気味に流れている。 シーズン3は2020年配信予定。

エル=アッカド「アメリカン・ウォー」

エル=アッカド「アメリカン・ウォー」新潮文庫 21世紀後半の第2次南北戦争の話。 本格的に面白くなりそうな予感が下巻に入っても続くが、最終的にどこかもう一歩物足りない感じ。 主人公の行動は充分描写されているが深い部分の内面描写はあまりない。 ゲインズによって主人公の何がどう変わったのか(或は変わらなかったのか?) 家族を殺されたから復讐する、拷問でひどい目にあわされたから殺す、というのは当たり前。どこかに21世紀後半ならではの新しい行動規範があるべきだと思うのだが僕には掴めなかった。 所々に意味は通じるがひっかかる訳文がある。 ※下巻P65「おれは親父が死ぬのを待つほうがいい」 第4章で「わたし」の一人称のがところどころで逸脱する理由は読み進めると判り、<小説は何でもあり>なのでこういう書き方が悪いわけではないが、個人的には好みではない。 ※P216サラットと母親のシーン ※P229サラットとマーカスのシーン

Denis Villeneuve「ブレードランナー2049」

Denis Villeneuve「ブレードランナー2049」 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のその先、 「アンドロイドは子供を産めるか?」的なお話で、 人類からレプリカントへと地球の支配者が入れ変わる事が予感される展開。 レプリカントによる殺人が「大事件」として描かれていないのが衝撃的。 独特の世界観と音響が素晴らしく、映画的魅力に溢れる作品。 僕は最重要シーンは社長とHarrison Fordの対面シーンだと思うのだが、 その意味ではHarrison Fordの登場タイミングが全体のバランスの中では後ろ過ぎる。 どうでもいい話だが、この対面シーンに登場する偽レイチェルの服、 オリジナルに比べて肩パッドの幅が全然おとなしかったように見えた。 デッカードもレプリカントなのか? という疑問は今作も残った。 「her 世界でひとつの彼女」の進化系的な3DホログラフVR彼女の話、 演じていた女優がattractiveで個人的に非常に興味深かったが、 コレはなくても良かったのでは? 11月3日金曜日にTOHOシネマズ新宿で鑑賞、 公開1週間で通常字幕版は小さなスクリーンに移っていた(一部空席)。 正直やはり163分は物理的に長い(馴れの問題)。 70〜80年代に観ていれば平気だったかもしれない。 当時は大作は2時間30分以上が当たり前だったが、 最近は殆どの作品が長くて100分程度なので、 その辺りから次第に長さを感じ始めたと思う。 あ〜でも老化の問題もあるかも?w もしいまNetflixで配信されていれば今夜にでも見返したい (ただし2回は休憩を入れてw)。