投稿

ラベル(昭和)が付いた投稿を表示しています

中野明「裸はいつから恥ずかしくなったのか」読書メモ

中野明「裸はいつから恥ずかしくなったのか」2016年 ちくま文庫 裸を見られる事が恥ずかしい、という概念は、<本能>ではなく、ある意味では<文化>であるという事はなんとなく判ってはいたが、明治のある時点までは、女性の上半身裸がここまで日常的によくある風景だった、という事は知らなかった。明治初期以前を描いている映像作品は、現在の感覚に則って、現在と同じような羞恥心があるように描かれている事が殆どではないだろうか? 重要なのは、明治時代のある時点までは、裸=性的対象ではなかった、という事。 心の奥でどう考えていたかは人それぞれだろうが、少なくとも、社会全体の暗黙の了解としては、裸=顔の延長=日常的によく目にするものだった、という点。 脳化社会論によれば、裸体を隠す社会の限界を察知した脳が、行き過ぎた裸体の隠蔽を和らげるために混浴文化を復活させた、という説は興味深い(P252) ※2012.12.01追記 ドイツ・ハノーファーは入浴規制を改正、市営プールで女性や第3の性の人が上半身裸で泳ぐ事が可能になる

半藤一利「昭和史 1926→1945」読書メモ

イメージ
半藤一利「昭和史 1926→1945」 実際に数人に話した事をそのまま収録している文体で非常に読みやすい。 アカデミックな硬い講義調ではなく、フランクな口調の文章。 この本が扱っているのは終戦まで。 どんどん戦争に進んでいく話と戦時中の話で、 そうなんだろうな〜と思っていた話(結局はほぼ利権の問題)も、 具体的な人名や会話で描かれると、ひたすら嘆息するしかない。 「起きては困る事は起きない事にする」 「一度立てた方針に反する最新情報は見なかった事にする」 という体質は修辞を変えながら今も脈々と受け継がれているようだ。 (最近の流行は<想定外>) ◯全電源喪失につながるレベルの大津波は来ない事にする ◯東京五輪が中止になるレベルの感染者は出ない事にする ◯Go Toが中止になるレベルの感染者は出ない事にする (東京五輪から逆算して1年前にGo Toを実施する) それでも人は変わっていく、と信じたいが、 100年前も今もさほど変わってないのだとしたら、 根本的な何かが変わらないと難しいのかもしれない。 作家(代表作,年齢順一覧)