投稿

ラベル(SF映画)が付いた投稿を表示しています

Gavin Rothery「アーカイヴ」雑感

イメージ
Gavin Rothery「アーカイヴ」2020年公開 Amazon 【ネタバレ注意】 死んだ妻を人間型アンドロイドとして蘇らせようとする。 よくある話ではあるが、どう展開させるかは興味深く、その工程が進むに連れて初期モデルが嫉妬する、というサブプロットも悪くないが、展開がいまいちで辻褄があわない箇所も多数。残り30分あたりで、これは夢オチ、もしくは、実は主人公の方が死んでいる? …と思って見ていたら、後者だった。 意識や記憶を全てサイバースペースにアップロードする事は、AIの発展によって荒唐無稽な夢物語ではなくなりつつある(井上智洋「人工知能と経済の未来」P49)。この作品では3体のロボットに段階を踏んで移植・実験しているようだが、移植の具体的プロセスや段階を踏む必然性はよく判らなかった。 エヴァンゲリオン(直近の劇場版2作)やマトリックスシリーズは、何がどうなっているかよく判らくても何故か楽しめたが、今作はダメだった。どうも夢オチ的な話は僕の好みにはよあわないようだ。一発で耳に残るような印象的な音楽もなかった。 枝葉をばっさり切って30分にまとめた「ブラック・ミラー」の1エピソードだったら、もう少し楽しめたかも、と夢想。

Lana Wachowski「マトリックス レザレクションズ」雑感

イメージ
Lana Wachowski「マトリックス レザレクションズ」109シネマズ二子玉川  一言で言えば、なんだかよく判らないが面白い映画。 過去3作は劇場公開時、DVD購入時に加えて1〜2回、各3〜4回は見ている筈だが、大きな設定・世界観以外はよく判らない展開が多かった。今作も過去3作と同様、殆どの展開は何がどうなっているかよく判らない。一言で言えば、<ネオとトリニティが再び目覚める話>だが、例えば、冒頭の展開が時系列的にどこに繋がるかもよく判らない。 常に事態は進行中で、上映時間は長いが、特にダレる部分はなかった。 モンタージュ・シークエンスが使われるのは事態が動く前の「繰り返される日常」部分のみ。 電話線(ハードライン)を使ってマトリックスから現実世界に戻る、という設定がなくなったらしいが、どうやって戻るのか(どうなったら戻れないのか)はよく判らなかった。 よく判らない=つまらないではなく、アクションシーンは普通に楽しく、よく理解できない事を話しているシーンもそれなりに楽しい。いずれにせよ、予備知識なしで1回観ただけでは設定やルールを理解するのは至難の業。 字幕のカタカナ表記は「マトリックス」「ネオ」だが、実際の発音は「メイトリックス」「ニオ」が一番近いように聞こえる。 そもそも、世の中にある物事で、全てを完全に判るものなんてありはしない。 自分の事だってよく判らないし、自分が実際に体験した事だって殆どは忘却の彼方。 自分が体験した事でそれなりに覚えている事は人生全体の1万分の1程度ではないか?  本や映画に触れて判った気がするのも、判った気がする部分に関してそう思うだけ。 それも単なる誤解か勘違いかもしれない。 基本的な設定・世界観は判るが、ミッションの勝利条件がよく判らない、人物同士の会話がよく判らない(意味が判らない言葉がある)という展開が続くにも関わらず、なぜか観ていて飽きない、という皮膚感覚は、エヴァンゲリオンの直近の2本に似ている。映画の根本の本質に関わる共通した何かがあるのかもしれない。動く映像と音と音楽を<体感>する事が映画の一番の本質で、言葉で説明できるストーリーは副次的。自宅の小さなモニターと限定された音環境では映画の本質的魅力は大幅に減少する。 ※宇多丸さんもまあまあ近い文脈でエヴァンゲリオンとの相似に言及(21/12/24...

Denis Villeneuve「DUNE デューン 砂の惑星」雑感

イメージ
Denis Villeneuve「DUNE デューン 砂の惑星」2021年公開(109シネマズ二子玉川) かなりアート寄りの圧倒的世界観。 独特な音楽が素晴らしい。 中近東・アフリカの民族音楽・宗教音楽の趣。 破滅的・呪術的・終末的なムード。 映画館で観て、世界観と音楽を全身で浴びてムードに浸って体感したい作品。 今回は普通の2Dで観たが、池袋のあのスクリーンで観れば更に強烈かも。 長めのカタカナ言葉は「エターナル」同様に覚えられないw STAR WARSの<フォース>みたいに短い簡単な言葉ならいいのに。