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京極夏彦「鵺の碑」読書メモ

京極夏彦「鵺の碑」2023年発行 前作「邪魅の雫」から17年ぶりのシリーズ9作目。 もし僕がいまより25歳若くて、15歳で前作「邪魅の雫」を読んで、今作を読んだのが32歳だとしたら、17年を長大な長さに感じたかもしれないが、40歳から57歳の17年は、大袈裟でなく、瞬きをする間に過ぎたような感覚がある。25歳を過ぎてからの人生、時の流れは、僕の内部感覚では、それ以前とは明らかに違う。(ものごころついた)5歳から25歳までの20年を<賞味20年>とすれば、25歳から35歳までの10年間は3〜4年、35歳から55歳までの20年間も3〜4年で過ぎたような印象。自分の内部感覚は35歳頃で止まっている感覚があるが、肉体だけはどんどん衰えていく。 「鵺の碑」の大雑把な構造は、 ①旧知の人物が最後に一堂に会する話(リユニオン) ②過去に起こった事件の解明(各々が持っている情報を最後に中禅寺が整理) このシリーズは基本的に全部こんな構造だったような気もするが、ノートを取りながら読んだ前作でさえほぼ忘れているので、明確には断言できない。 「鵺の碑」メモ(作品内現在は1954年2月〜3月)※書きかけ ○蛇(一)久住視点 ※日光榎木津ホテル近辺(弘法の投筆) ・久住と関口が会う ・名前は後から付けられる ・久住は新作執筆、関口は京極堂の付き添い? ・久住はホテルの従業員から「人を殺した」と聞かされた ○虎(一)御厨視点 ※薔薇十字探偵社 ・御厨が益田に寒川探しを依頼 ・御厨は寒川薬局勤務、寒川の恋人 ○蛇(二)久住の視点 ※蕎麦屋 ・久住が関口に桜田登和子の話をする ・桜田登和子は日光榎木津ホテルのメイド(久住の部屋担当) ・禁断の記憶 ○ 貍 (一)木場視点 ※中野の軍鶏鍋屋 ・消えた三人の死体(長門の話)