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高杉良「破戒者たち」読書メモ

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高杉良「破戒者たち」読書メモ 明確な主人公不在、主要人物多め。     これまでに読んだ高杉良作品に比べるとカタルシス少ない。 金融に関する知識不足で細かい部分はよく判らなかったが、 いつもの高杉良作品の根幹に漂う濃密な人間ドラマは、 後半に行くほど薄味になっていく。 P148のJC平田の土下座&ウソ泣きを越える大芝居がクライマックスにも欲しかった。 小説としての深みを強めるのなら、大塚を明確な主人公にして、 もっと村木・宮本とガンガン対立させるべきなのだろうが、 途中からはそうでもなくなって、大塚もほぼ流されて行く感じ。 村木も悪役として魅力不足。 村木の哲学は最期まで不明瞭だった。 新日産興銀行のモデルは日本振興銀行。 ●人物メモ ◯Mファイナンス ・村木豪(社長、元日本銀行) ・大塚徹(企画部長、元金融庁) ・野原朋代 ・宮本 ◯オラガ ・越智信治(社長、新日産興銀行設立準備委員長) ・倉田克己(取締役) ・奥谷政子 ◯村木豪 ・Mファイナンス社長(金融コンサルティング会社) ・1961年生まれ ・元日本銀行 ◯大塚徹 ・Mファイナンス執行役員企画部長 ・東北出身、色白な細面、貴公子然 ・元金融庁事務官(ノンキャリ) ・ノーパンしゃぶしゃぶ ◯越智信治 ・オラガ社長、新日産興銀行設立準備委員長 ・36歳、187㎝、がっしりした体型、体育会系 ◯倉田克己 ・オラガ取締役 ・36歳、約165㎝、丸い童顔 ・元製造業 ・越智の高校のクラスメイト ・妻(幸代)は高校のクラスメイト、越智を信用していない ◯平田斉之助 ・老舗製菓会社社長、東京青年会議所理事長 ◯P54 越智と奥谷政子が社長室で? ◯P135 宮本と野原朋代(野原のしたたかさ) ※この辺の気になる脇役も後半は殆ど登場しない

小林信彦「大統領の密使」読書メモ

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小林信彦「大統領の密使」ちくま文庫 1993年発行(早川書房 1971年) 子供の頃から何度も読み返しているが、いま読み返しても、 深く考えずにラクに読む小説としては、読みやすく、面白い。 小林信彦の小説で一番好きなのはやはりこの手の軽いエンタメ。 ※オヨヨ大統領シリーズ、唐獅子株式会社シリーズ 70年代のディスクジョッキー事情はよく判らないので、 80年代に再読していた時は、主人公は吉田照美を想像して読んでいた。 きのうのジョーが主人公の口笛に昔を想い出して苦しがるくだり(P245〜) 言及される作品はさっぱり判らないが、なんとなく面白い。 僕なら80年代前半のB級アイドルだろうか? 徳丸純子、水野きみこ、横田早苗、吹田明日香あたり。

赤川次郎「ふたり」読書メモ

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赤川次郎「ふたり」新潮文庫 大林宣彦「ふたり」の原作。 映画との大きな違いは姉の幽霊の設定。 映画は姉の姿が実際に実加にだけ見えているような描写だったが、 原作は実加の内側で声が聞こえるだけ。 姉に対する返事は内側でしている場合と実際に声を出している場合があるようだ。 先にこの原作を読めばそうでもなかったのかもしれないが、 どうしても映画を基準に比較してしまい、 映画に比べると総じて冗長な印象。 映画では弾き出しの編集が印象的だったピアノの発表会(P75〜)。 映画では全く描かれなかった親友・真子の父親の葬式(P102〜)。 実加のボーイフレンド・前田哲男は映画には登場しないキャラ。 前田哲男が絡むクラスメイトの名前は前野。 前田と前野と混乱しそうな名字をあえてつけているのは何か狙いがあるのだろうか? 実加目線の項で「父」と表記された次の項で、 実加と一緒にいるのに「北尾」と表記されるのは結構な違和感(p230〜)。 母親が姉の姿を見て会話をするシーンが1ヵ所だけある(p42〜)。 細かい事を気にしなければ、文章じたいは非常に読みやすい。 映画「ふたり」作品データ