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大林宣彦「金田一耕助の冒険」雑感

大林宣彦「金田一耕助の冒険」1979年公開 初見。U-NEXTで鑑賞。 楽屋オチ満載の珍作。 晩年のなんでもありの萌芽は既にこの作品にあった。 なんでもありが文学・アート方面に寄れば晩年の作品群になり、エンタメ方面に寄ればこの作品のようになる、という事か。 この作品に比べれば大林監督の80年代の一連のアイドル映画は普通寄り。  

宇佐見りん「かか」読書メモ

宇佐見りん「かか」2019年 河出書房新社 「推し、燃ゆ」が結構面白かったのでこちらも読んで見たが、こっちは正直微妙だった。 癖が強い告白体の変形のような文体。 方言なのか、家族内独自表現なのか、あまり見聞した事がない表現が、台詞だけでもなく地の文に混ざっている。自身を「うーちゃん」と呼び、語る相手(?)を「おまい」と呼ぶ。この手の独特表現が正直結構うざい。時に一読では意味が判らず、何度かその部分を読み返して、標準語の文章に頭の中で翻訳する。かと思うと、全く普通の表現に終始する文もあるので、一定のテンポで読み進められない。 家族のいざこざをあえて読みにくい文体と表現で描写する試みは、現に受賞もしているし、高度な読み手にはチャレンジングに映るのかもしれないが、僕は、普通の文体で読みたかった。 

田中絹代「月は上りぬ」雑感

田中絹代「月は上りぬ」1955年公開 Amazonで鑑賞。初見。 基本的な展開とムードは小津的(脚本のひとりは小津安二郎、音楽は斎藤高順)。斎藤高順の 緩やかな音楽には、「秋日和」か「秋刀魚の味」で使われていた音楽と殆ど同じメロディラインの曲があった。 時々小津っぽい正面バストショットはあるものの、画は基本的には小津とは異なり、普通の高さのカメポジ多数。イマジナリーラインの越え方も小津とは異なり、ふたりの人物をロングで捉えたショットで逆側にまたぐ(数回あり)。 杉葉子も北原三枝も、親に相談する事なく、自分たちの意思だけで恋愛結婚を決めるのは、この当時としては最先端?  ふたりの女中さんに対する態度と言葉使いに、この当時は身分制度が厳然と存在している事を 再確認(小林信彦によれば身分制度が崩壊して行くのは1960年代以降)。 冒頭とラスト間際で寺で集団で唱えていたお経のようなのはなんだろう?  笠智衆がクラス会でやっていた詩吟とは調子や抑揚の感じが違うように聞こえるのだが。  

2022年公開予定配信予定など

2022年公開予定配信予定など ○Dモーニング ハコヅメ/グラゼニ/島耕作/吉原プラトニック ※水曜日24:00 ○STARTREKピカード2 Amazon ※木曜日 ○2022.04.05火 オウムアムアは地球人を見たか? 異星文明との遭遇(アヴィ・ローブ)書籍 ○2022.04.09土 村田諒太vsゴロフキン Amazon ※ミドル級統一戦 ○2022.05.04水 ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス 劇場公開 ○2022.05.04水 HALO U-NEXT ※26世紀の宇宙、人類vs異星人 ○2022.05.13金 シン・ウルトラマン 劇場公開 ○2022.05.27金 トップガン マーヴェリック 劇場公開 ○2022.05.27金 ストレンジャー・シングス シーズン4 Vol.1 Netflix ○2022.05.27金 オビ・ワン・ケノービ Disney+  ※16:00 ※STAR WARS EP3とEP4の間 ○2022.06.03金 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 劇場公開 ○2022.06.07火 井上尚弥vsノニト・ドネア Amazon ※日本初の3団体統一戦 ○2022.07.01金 ストレンジャーシングス4 Vol.2 Netflix ○2022.07.08金 ソー ラブ&サンダー 劇場公開 ○2022.08.12金 MLB フィールド・オブ・ドリームス・ゲーム(カブスvsレッズ) ○2022.秋          ウォーキングデッド11 17話〜24話 Disney+ ※月曜日? ○2022.11.11金 新海誠「すずめの戸締まり」劇場公開 ○2022.11.21月 W杯カタール大会開幕 AbemaTV ○2022.11.        ザ・クラウン5 Netflix 

様々な徒然なる雑感など

様々な徒然なる雑感など 2022.04.24日 「自分が望まない性的関係は言葉をかけられるだけでも絶対拒否、真剣交際中の人を相手に 双方が承諾した時だけ性的関係を結ぶ」という考えの人の自由が尊重されるのなら「そういう気分の時なら誘われれば基本的に誰が相手でもいい、自分も相手も他の人と何をしても平気」という考えの人の自由も尊重されるべきだと思うが、なんとなく、前者のみが正しく、前者のみが尊重されるべき、という風潮が主流になってきているような今日この頃。 2022.04.23土 野球の試合は長い。ロッテvsオリックスは延長で4時間超え。散歩にいきぞびれてしまった。 野球に限らずスポーツの試合、映画や演劇も、基本は90分、長くても120分で終わって欲しい。配信には見切れない数の映像作品があるし、本やマンガも読みたいし、散歩にも行きたい。1日はあまりにも短く、その割りに野球は過剰に長い。 2022.04.21木 ○藤子不二雄Ⓐ氏の訃報を聞いた日から読み返している「まんが道」、「愛…しりそめし頃に…」第11巻で遂に「怪物くん」連載開始、やっと僕が子供の頃に見慣れていた絵柄とコマ割りになった。 ○野球を見始めた10歳の頃、「降雨コールド」は「雨が降って寒いので途中打ち切り」だと思い込んでいた(降雨cold)#野球 2022.04.20水 松村雄策、小林信彦「ビートルズ論争」の本質とは一体なんだったのか "つまり小林氏のビートルズは自分の外側にあり、一方、松村氏のビートルズは自分の内側にあるのだ。ぼくは以前この論争を某誌で「時代的体験と個人的体験との軋轢」と決めつけたけれど、意味はまあ同じだ。この論争の随所で小林氏の「当時33歳の業界人的視点」と松村氏の「当時15歳のファン的視点」が衝突していたのは象徴的だ。" この論争は当時はよく判らなくて半ばスルーしていたのだが、このまとめでよく判った。 「 イエスタデイ・ワンス・モアPart2 ミート・ザ・ビートルズ」は物事が都合よく進行しすぎで、たしかに小説(物語)としてはあまり面白くない。だが12歳の頃から40年以上小林信彦氏の著作に親しんできて、どうしても心情的には小林信彦に寄ってしまう、ビートルズは<歴史上の人物>としか思えない1965年生まれの僕の本音は、まもなく60歳を迎える当時の小林信彦が、10代後半の主人