宮本節子「AV出演を強要された彼女たち」読書メモ
宮本節子「AV出演を強要された彼女たち」ちくま新書 2016年 文章が教科書的で読んでいて楽しくはない。 筆者の感情は殆どにじみ出てこない。 筆者はAVというモノがなくなった方が良い、と考えているのか、それとも、しっかりと労働環境を整えた方が良い、と考えているのか、よく判らなかった。 掲載されている5例は、騙す方も騙す方だが騙される方も騙される方。 契約書に記名・捺印する事に関する意識と覚悟がこれだけ低ければ、今回コレで騙されなくても他の何かで騙されそう。若い女性をひとりで事務所や人目につかない場所に連れて行こうとする時点で、何かしら怪しいと思う感性が必要。絶対にやりたくないのではれば、絶対についていってはいけない。話をすると丸め込まれる可能性があるので、話もしない方が良い。 全文を掲載とされているメールの文面(P128)、若い女性のメールの文章には思えない、妙に明瞭簡潔な文章。最初に読んだ時はてっきり筆者が完全に過剰に推敲しているのかと思った。