北野武「ソナチネ」雑感

北野武「ソナチネ」1993年公開

音楽、ムード、独特なカメラ・編集。
誰もいない浜辺での戯れ。
沖縄パートは2作目「3-4x10月」に共通する要素。
無意識で繋いで結果的に成立しているかのような独特なスタイル。

北野武監督作品は、封切られるとすぐに、渋谷の映画館で観た。
1作目の「その男、凶暴につき」から7作目の「HANA-BI」までは、コメディ方向におもいきり舵を切った「みんな〜やってるか!」以外は面白く観た。
ただ、具体的にどこが良かったか、と言えば、久石譲が音楽を担当した作品は音楽が良い、とは言えるが、後は、なんとなくムードが良い、としか言えない。1作目の「その男、凶暴につき」は久石譲の音楽ではないが、サティのあの音楽で、ただ歩いてくるショットが、なんとなくムードが良いのである。

今作もそうだが、そもそも、本筋のストーリーは殆ど覚えていない。
今作の海辺の相撲とか、海辺の野球とか、サーフボードの後ろをちょこんと持つ、など、
そういう本筋のストーリーとは関係がない所が妙に印象に残る。
記憶では、そのシーンでは、必ず久石譲の印象的な音楽が流れている。
言葉で説明できる面白さなら小説を読めば良い。
映画の根本の魅力は、言葉では説明できない音楽・音響、ムード、画の力などにある。

菊次郎の夏」と「BROTHER」でマンネリを感じて映画館で観るのはしばらくやめていたが、
多分レンタルDVDで観た「Dolls」「TAKESHIS'」は新境地も感じられて悪くなかった。




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