半藤一利「昭和史 1926→1945」読書メモ

半藤一利「昭和史 1926→1945」

実際に数人に話した事をそのまま収録している文体で非常に読みやすい。
アカデミックな硬い講義調ではなく、フランクな口調の文章。

この本が扱っているのは終戦まで。
どんどん戦争に進んでいく話と戦時中の話で、
そうなんだろうな〜と思っていた話(結局はほぼ利権の問題)も、
具体的な人名や会話で描かれると、ひたすら嘆息するしかない。

「起きては困る事は起きない事にする」
「一度立てた方針に反する最新情報は見なかった事にする」
という体質は修辞を変えながら今も脈々と受け継がれているようだ。
(最近の流行は<想定外>)
◯全電源喪失につながるレベルの大津波は来ない事にする
◯東京五輪が中止になるレベルの感染者は出ない事にする
◯Go Toが中止になるレベルの感染者は出ない事にする
(東京五輪から逆算して1年前にGo Toを実施する)

それでも人は変わっていく、と信じたいが、
100年前も今もさほど変わってないのだとしたら、
根本的な何かが変わらないと難しいのかもしれない。

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