Stephen Chbosky「Dear Evan Hansen」雑感

 Stephen Chbosky「Dear Evan Hansen」109シネマズ二子玉川

一風変わったミュージカル映画。
ミュージカル要素を除いても、僕の知識では、前例・類型が思い浮かばないストーリー。

終盤にウソがばれるとして、どこに着地させるのか想像できずに中盤を観る。
結局、ビターエンドというべき所に着地。
悪くはないのだが、ウソがバレた後に、もうひとひねり何かが欲しかった。

全体的に脚本はもっとブラッシュアップする余地があると思う。
手紙を死んだ息子が書いたと信じる展開も、アイディアそのものは良いのだが、両親が信じるのがちょっと簡単過ぎる。ここももうひと工夫何か欲しい。

物語が動き出す(コナー死亡、両親と会う)までのテンポは悪くない。

偽りの過去で、主人公、コナー、主人公の唯一の友人がゲーセンで一緒に歌って踊るシーンの奇妙な多幸感。誰も他人の事なんかよく覚えていない(自分の事だって全てを覚えているわけではない)。こういう事だったという事にしても別に誰も困らない。偽りの過去を画で見せるのは、小林信彦によれば映画文法としてルール違反らしいが、この20〜30年で完全に全然アリになっていると思う。

ヒロインのKaitlyn Dever(1996年生まれ)、どこかで見た事があるような気がしてたが「ブックスマート」の主演ふたりの片方だった。メイク・照明に頼らずともどこから見ても美人、という程のレベルではない。この作品では、最初の遠景ショットが一番かわいく見えた。





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