時間感覚の変化(あっという間の20年)

35歳からの20年はあっという間で、気がついたらいつの間にか55歳になっていたような感覚がある。自分の心は35歳の頃と殆ど変わっていないのだが、肉体は確実に衰えていて、30代前半で早めの四十肩を発症して以来、ここ25年で肉体的不調が一切ない日は1日もなかったようだ。

時間経過が速く感じられる感覚を自覚しはじめたのは「自分が老化していつかは死ぬ」という事を厳然たる事実として明確に意識した25歳の頃。それまでは「自分が若いという状態」が永遠に続くような幸福な錯覚があった。いまから思えば、そんな錯覚ができるという状態こそが青春だったのだろう。

ものごころついた5歳頃から25歳までの20年間を「正味20年」とすると、25歳から35歳までの10年間は体感で4〜5年、35歳から55歳までの20年間も体感で4〜5年で過ぎた感覚がある。このペースだと、仮に今から40年間、95歳まで生きたとしても、その40年が体感4〜5年で過ぎてしまうのかもしれない。

70年代の10年間(5歳〜15歳)は「子供の頃」
80年代の10年間(15歳〜25歳)は「若い頃」
90年代の10年間(25歳〜35歳)は「最近」という感覚は、
35歳の頃も、55歳のいまも殆ど変わらない。
細かく言うと、55歳のいまは、90年代の10年間は「比較的最近」という感覚であり、
子供の頃は20年前〜30年前は「大昔」に感じたが、そんな感覚は一切ない。
そして2000年以降の約20年間は「つい最近」である。

自分の中の「年表感覚」は80年代が一番はっきりしていて、
自分自身の出来事も世間の出来事(事件から流行歌まで)も、
80年代ならだいたい正確に覚えている。多分ズレても1〜2年。
90年代に入るとだんだん怪しくなり、
90年代前半か90年代後半かはなんとなく判るという感じになり、
00年以降は、類推する期間の幅が5年で収まらなくて10年になる事柄もある。

例えば、田原俊彦がデビューしたのは1980年、とすぐに答えられるが、
オレンジレンジがブレイクしたのはいつ頃? と訊かれれば、
多分00年代? ひょっとして90年代後半? 10年以降ではないと思うけど…
と、はなはだ曖昧な記憶で、正解を言われてもピンと来ない。

00年以降は自分の実生活の記憶と流行歌の記憶が密着していない。
ある程度くっついていたのは、90年代後半の安室奈美恵、宇多田ヒカル、モーニング娘。あたりが最後。30歳を過ぎた頃から、若い歌手が歌う最新ヒット曲が心に響かなくなり、それは年齢を経るにつれて顕著になってきているようだ。特に若い男性歌手の歌が響かない「僕には関係ない歌」という気がしてしまう。2000年以降にデビューorブレイクで1回は真剣に聴いた事がある男性歌手、ぱっと思いつくのは、KAT-TUN、SEXY ZONE、SEKAI NO OWARI、ゲスの極み乙女。、米津玄師、せいぜいこの程度。コブクロのブレイクはいつだったっけ??

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