吉田恵輔「麦子さんと」雑感

吉田恵輔「麦子さんと」2013年公開

劇中で起こる悲劇(母親の死)に関してヒロイン堀北真希が感傷的になりすぎず、
この手の話にありがちな号泣シーン&それっぽい感動的な劇伴がなかった事に好感。
その意味では、葬式で兄・松田龍平が泣くシーンは、もっとさり気なく見せるか、
或いは堀北真希は見ない(観客だけが見る)方が良かったかも。

ストーリーもキャラクターも類型的と言えば類型的なのだが、
全体的になんとも言えない味わいがある。

祭りのカラオケで歌わないアンチクライマックス。
淡々とした話を堀北真希の捉えどころがない魅力と田舎の光景が支えている。

ラストの「赤いスイートピー」で動かされた要因は、ある種の感傷ではあるのだろうが、
的確に言語化できない。





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