大林宣彦「彼のオートバイ、彼女の島」雑感
大林宣彦「彼のオートバイ、彼女の島」1986年公開
カラー/モノクロが頻繁に入れ替わり、独特な使われ方の音楽と歌とナレーションによるノスタルジアなムードが全編に漂う、不思議な魅力を持つ作品。
何の根拠もないが、ひょっとすると彼女はもっと早い時点で死んでいて、現実(回想)/当時の夢想/現在の夢想が等価に混在しているのではないか、と感じた。
ある時点から振り返る落ち着いた口調のナレーションは「ノルウェイの森」のムード。
白いTシャツ&ジーンズは多分当時大流行のヘインズ&リーバイス(シャツIN)。
僕も80年代半ばから90年代前半(20歳頃〜20代後半)は、
服選びが面倒な時はたいていコレだった。
ヒロイン原田貴和子は角度によってattractiveに見えたりそうでもなく見えたり。
捉えきれないムードとモノクロのクロウスアップに、なんとなく「マンハッタン」のMariel Hemingwayを想起。偶然遭遇した温泉はもともと混浴なのか?
Wikipediaによると、併映「キャバレー」が長くなったので15分短くする事を承諾して、大林自身が一番良いシーンと思っていた箇所を切った、との事。
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