大林宣彦「はるか、ノスタルジィ」雑感

大林宣彦「はるか、ノスタルジィ」1993年公開

例によって言葉で魅力を説明するのが難しい映画。
中年男性が故郷で青春時代の事を想い出し、
当時結ばれなかった恋愛に決着をつける話。
と、まとめられなくもないストーリー以外の所に多数の不思議な魅力がある。

音楽、感情の揺れ(表情、発声)、小樽の風景。
2時間ドラマ的ムードもある叙情的なメインテーマ音楽が耳に残る。
大林宣彦に「少女のプロでいて下さい」と言われた石田ひかりの圧倒的な儚さ。

劇中で経過する永い時間に対応する長い上映時間(約2時間45分)。

約20年後の「長岡花火」で筆舌に尽くし難いレベルに達する、
過去/現在/未来?/あの場所/この場所/死者/生者が等価に入り乱れる、
永い夢のような世界(ハイパーモンタージュ)の萠芽。
当たり前のように存在して当たり前のように会話する。

キャミソールの胸元を強引に開く時に一瞬トップが映っているようにも見えるショットは、

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