浅田次郎「長く高い壁」

浅田次郎「長く高い壁」角川書店

信頼できない複数の証言者(「珍妃の井戸」と似た構造)。

殺人の動機を説明する部分の描写が弱い。
毒殺の実行犯(海野)が戸田以下10名の乱行(母親と娘を暴行?)の現場を直線目撃していない。戸田以下10名は全員その乱行に参加していたのか? 見ていただけ、見張りをつとめたという可能性もあるのではないか?

全員が繰り返し乱行を行っていて、他の手段で解決できない、という経緯がないと、
ただせさえ少ない戦力を2/3に減らす殺人を行う理由付けとしては弱い。

当時の生活感覚の描写は用語の使い方を含めてなかなか良さげ。

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