村上春樹「1Q84」


村上春樹「1Q84」

新潮文庫で再読中。
初めて読んだ時と同様に説明描写に冗長に感じる箇所がいくつかある。
過去の村上春樹作品の説明描写は、説明であってもどこかもう少しエッジは効いていなかったか?

例えば BOOK1後編 P258〜268の「さきがけ」の描写。
普通の設定に気が生えた程度のよくある冗長な描写が続き、単に文章として退屈なだけでなく、新聞の縮刷版のまとめとして疑問符がつく部分もある。

P267「報道関係者はおおむね、この教団について好意的な印象を抱いて帰路に就いた」と断定するくだりは、青豆がいくつもの新聞の縮刷版を読んで想像した、という事だろうか? 記事が「好意的」であってもひとりひとりの「報道関係者」が「好意的な印象」を持ったかどうかは判らないと思うのだが…。

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