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宮島未奈「成瀬は都を駆け抜ける」雑感

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 成瀬は都を駆け抜ける(2025=宮島未奈)新潮社 231頁 ★来年には文庫が出るだろうから文庫を待とうかとも思ったがkindle無料公開分を読んだらすぐに読みたくなり、amazonは在庫切れだったので、散歩のついでにatreの有隣堂で購入。前作は半日で読んでしまったので今作は1日1〜2編ペースでじっくり味わうつもりだったが、結局途中から勢いがついて当日に読み切ってしまった。 ★ここ15〜20年は本(新刊)はほぼネットで買っているが、前作は1作目を読んだら一刻も早く読みたくてネットの配達も待てずに午前中に蔦屋書店に行って買った。本でもマンガでもドラマでも映画でも「なんとなく続きが気になる」というのは最大の強み。 ★明るい性格でお人好しでみんなのリーダーというキャラは履いて捨てるほど多くの作品に登場しているが成瀬のようなキャラは僕の記憶にはない。この成瀬のキャラが大発明。 ★全6編どれもじわっと染みるが特に5番目の「親愛なるあなたへ」に動かされた。偶然(失敗)と行動によって1日で人生が大きく拓いてゆく話。 ★最後の話、成瀬が自分で電話して頼んで島崎が来るという部分はちょっとひっかかった。東京の生活にストレスを感じた島崎が発作的に新幹線に飛び乗って琵琶湖に行って成瀬たちに偶然遭遇、体調不良で倒れそうになる成瀬を見て島崎が思わず一肌脱ぐというベタな展開でも良かった。 ★どんどん広がって最終的に日本人全員(或いは地球人全員!?)が成瀬と知り合いになる(天下を取る)という壮大な展開が数十年続くと予想していたが今作で一応シリーズ完結。できれば今後の成瀬の人生をずっと書き続けて欲しいが、よく考えたら、仮に毎年時代にリンクした新作が出て成瀬のこの先の人生が延々と何十巻と続いても僕の人生は多分最後まで保たないであった。 ※AIモードによれば作者は「何年後かに、もしかしたら」と続編の可能性に言及